一 年 草
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次々と開花し、長期間、花を楽しむことができます。また、総じて花色も華やかです。
タネから発芽して成長し、一度花を咲かせてタネを結ぶと、年を越さずに枯れてしまう草花を「一年草」(Annualplant)と呼んでいます。
タネから芽生えて花を咲かせるまでに1年以上かかるものもあり、これを「二年草」といいますが、一度花が咲くと枯れてしまうという点では一年と同じなので、これらをあわせて「一、二年草」と呼ぶ場合もあります。
原産地では多年草の場合でも、その日本の栽培地域では、耐寒性または耐暑性が弱くて、年を越すことができないものも一年草として扱っています。
一年草の花は総じて華やかです。花期が長く、株を覆うような派手な咲き方を示すのも、どちらかといえば多年草よりも一年草のほうが多いでしょう。
一年草は短期間のうちにタネを結ばなければならないので、よく花をつけます。枝葉を茂らせることよりも、すべてのエネルギーを次世代を残すために費やすわけですから、次々と開花し、長期間、花を楽しむことができます。また、タネを結ぶためには花粉を媒介する昆虫を呼び寄せる必要があるため、総じて花色も華やかです。
一年草や球根植物の故郷は、その多くが中近東やアフリカ、中南米など、雨季と乾季がはっきりた厳しい気候風土の土地です。このような環境下にあっては、植物は条件のよい短期間のうちに生育して養分を蓄え、タネや球根の形を取って、その植物にとって生育するのに適さない気候が長く続く期間を乗り越えようとします。生き延びるための手段はそれ以外にないからです。
一年草は、ほとんどの種類が十分な日光を必要とします。日照不足だと、枯れないまでも茎葉はひょろひょろと徒長し、肝心の花つきも極端に悪くなりますから、とても観賞に堪えない姿となってしまいます。