イネ科

花は花弁などを失い、雌しべは長くて毛が生えていることが多い。

イネ科（Poaceae）は、おおよそ６００属と１万種が属する被子植物単子葉類の大きな科である。草本か、あるいは木質化した中空の茎をもつ木本的な植物である。
茎は節があり、節ごとに葉がつき、根が円周上に出る。茎は往々にして中空で、節の所がしきりになる。
イネ科植物は、花粉媒介を風によっておこなう風媒花へと進化したものである。そのため、その花は花弁などを失い、雌しべは長くて毛が生えていることが多い。また、花序が変形した小穂と呼ばれる偽花を単位とし、これが集合して穂を形成する。
葉は平行脈をもち、細長く、薄いものが多い。一部で基部でねじれて裏表逆転するものがある。葉は根元から生える根出葉と、茎の途中に生える茎葉がある。ススキのように根出葉が多いものもあれば、ヨシのように茎葉が多いものもある。一部のものは、匍匐枝や地下茎があって横に這う。
主食である、イネ、コムギ、オオムギ、キビ、アワ、トウモロコシ、サトウキビなどの主要作物を含むばかりでなく、家畜の飼料や、鑑賞用として利用されるものが多く、人間の生活には欠かすことのできない重要な科です。

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