葛飾区伝統産業館で毎月第3土曜日午後に体験教室を開催しています。2018年3月のテーマは山川金作氏の江戸ベッ甲で「ベッ甲の茶杓作り」でした。
受講定員20名ですが、申し込み人数は3名でした。午後1時からの開催で始まりました。
鼈甲(べっこう)は、熱帯に棲むウミガメの一種・タイマイ{(玳瑁、瑇瑁、Eretmochelys imbricata)は、ウミガメ科タイマイ属に分類されるカメ。本種のみでタイマイ属を構成する。}の甲羅の加工品で、背と腹の甲を構成する最外層の角質からなる鱗板を10枚程度に剥がして得られる。色は半透明で、赤みを帯びた黄色に濃褐色の斑点がある。黄色の部分が多いほど価値が高い。
工芸品の素材に使われる。希少価値のほか、プラスチックとは異なる軽い質感を求めて鼈甲製品を購入する客層は厚い。
加工し易いので工芸品や装飾品の材料として重用されてきた。古くは正倉院にも収められているほか、職人の技術が向上した江戸時代には眼鏡のフレーム(徳川家康の眼鏡が有名)、櫛、かんざし、帯留め、ブローチ、ボタンなどに加工されて普及しました。
茶杓(サシャク)は現在、竹材が主流になっていますが、鼈甲茶杓(べっこうさしゃく)の一本一本に、色合いの個性があり、それぞれの表情をもった面白さが感じられます。
体験教室ではベッ甲を「やすり」で成形し、グラインダーで艶出しをして、「ベッ甲の茶杓作り」の茶道具に仕上げる2時間の講習でした。
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